経済政策

アベノミクスに関して賛否両論がありますが、そもそも経済政策に対する「共通認識」ってなんなん?それを考える上で下記の問題提起をしたいと思います。経済の専門家ではないので、研究者らしく理論的に破綻の少ないようにしようとは思っています。

 

バブル経済崩壊と失われた20年

そもそも諸悪の根源なわけです。色々な人がいう「バブル経済およびその崩壊は避けるのは難しかった」といういいわけはとりあえず受け入れるとして、

 

  • 立ち直るのに20年かかったのは長かった?だとするとそこまで時間がかかった理由は?

 

が、次の問題になると思います。

消費増税は愚策だったという共通認識はあるのではないかと思いますが、それに加えて 、個人的には「よいデフレ論」を振りかざしてデフレを肯定したこともよくなかったのではないかと思っております。

 

デフレが悪な理由

論証の大前提として、以下の2つを仮定します:

  1. 経済活動は活発であることが望ましい(例えばGDP
  2. 努力が報われる社会であることが望ましい

 

努力が報われる社会とは、「生まれ持って与えられたものが劣っていても本人の頑張り如何では逆転できる可能性が高い環境」と定義します。

デフレは上記2つを満たさないので悪だという主張です。

 

証明?

  • デフレ=物価が下がっていく=相対的に貨幣の価値が上がっていく

ということです。つまり、お金を持っている人は、そのままにしておけばそのお金の価値は時が経てば上がっていくということです。そうなれば、買いたいものがあったとしてもお金を使うのを引き延ばそうとするわけです。デフレ下では後で買えば得をする(物価が下がって安く買える)確率が高いので。つまり積極的な経済活動をしなくなる傾向にいくということになります。

もう完全に忘れ去られてますが、ピケティさんの主張は、財産の成長率と賃金の成長率を比べたときに前者がいつの世でも上回ってしまうから問題だということだと理解しています。生まれ持って与えられたもの=財産、本人の頑張り=賃金とみなすと、努力が報われる社会にするためには、財産の成長率を減らすか、賃金の成長率を増やすかが必要になります。さっきも言ったようにデフレは財産の成長率を増やす方向に行くので、こういう観点からもだめなのではないかと思います。(賃金の方は確実には言えませんが、結局減らしていくんでしょうね…。変わらなかったとしても証明としてはOK。成長率の減少度合いが一緒ならば、証明は破綻するんでしょうが。でも経済活動が衰退してて、日本みたいに雇用が守られる傾向がある国だと、サラリーマンだとすでにいる人の給料は減らしにくいから、新規にはつらいですよね。)

 

過去のニュースに触れて

こういう観点に立っているので、アベノミクスの最大の貢献は

 

「よいデフレ論とか言ってデフレOKな人たちを排除した」

 

ことだと思っています。

そういやピケティさんの話に絡めて「アベノミクスは50点だ」という話をよく過去のニュースで見ましたが、50点だから悪いんじゃなくて、今までの政策はほぼ0点だったけど、方向性がよくなって50点になったから、100点目指してからもっと頑張って、ってことだったんだと思います。

 

今の若者とアベノミクス

結局、就職率がいいので支持する人が多いのではないかと。(感覚ですいません)

ネット界隈だと就職率とインフレ率の関係を示した

フィリップス曲線 - Wikipedia

なんかも例に挙げられますよね。

 

まとめ

個人的には、共通認識にしていいレベルでデフレは悪だと思ってますが、これ本当?経済における共通認識をだれかはっきりさせてください。氷河期世代としては、ほとんど恩恵も受けずに被害だけ被ったのは百歩譲って我慢しますが、だれもこれに関して反省もしないというのは、ほんま勘弁してくださいという感じです。